小児看護にとって、乗り越えるべき最大の壁といえば付き添い者、主に親です。
特に新人ナースがこの壁を乗り越えるのは本当に本当に大変なんです。
なぜなら、新人というだけで、始めから信用してもらえないんですから。
新人の頃は、「確認してきます。」や「伝えておきます。」としか返せない事が多いですよね。
まさに伝書鳩状態です。
これでは簡単に信用していただけるはずがありません。
でも大丈夫。
これからお伝えすることを実行していただければ、壁を少しは楽に乗り越えられるはずです。
あいさつをしっかりしよう
これは看護師でなくても重要な事です。あいさつをする事で相手に好意や積極性を伝えられるため、「おっ。この子いい子じゃん。」と好印象を与えます。印象が良くなると相手のガードが緩み、ついつい相談したくなります。
緊急性を確認し、レスポンスは迅速に
相談を受け、すぐに問題解決できれば少しずつ信頼度は上がっていきますが・・・ 現実はそうも上手くいきません。
今日の検査結果で先生に聞きたいことがあるんですけど。
先生、○○さんの両親が検査結果について先生とお話したいそうです。
また後で行くよ。
一見、きちんと対応できているように見えますよね。 しかし、仕事が立て込んでいると後回しにされる事も多く、時には忘れられる事もあります。
そうすると、
何!!あの新人さん。ちゃんと伝えてくれていないじゃない。
一気に信頼を失います。
いやいや、私はちゃんと伝えたのに・・・。
と思っても、「お願いしたのに来てくれなかった」という事は事実です。
どういった経緯にしろ、レスポンスが迅速に行われていない事が問題なのです。
私も新人の頃はよくこの罠に陥っていました。 きちんと伝えているのに、第三者のせいで信頼を失うのって悲しいですよね。
そこで私は、そういった状況を回避すべく
「相談の緊急性を確認する」「レスポンスは迅速に行う」この2点を実践していました。
なーんだ。そんな事か。
いやいや、そんな事が大事なんです!!
問題が解決されなければ「ちゃんと伝えてくれていないのでは」という疑惑の眼が自分に向けられるからです。自己防衛はしっかりしましょう。
先ほどの例を修正すると
今日の検査結果で、先生に聞きたいことがあるんですけど。
確認してみますね。急ぎますか?
今すぐじゃなくていいんですけど、今日中にはお話しできたら。
わかりました。伝えておきます。
先生、○○さんの両親が検査結果について今日中に先生とお話がしたいそうですが、いかがでしょうか?
わかった。今すぐは行けないけど、今日中にはいくよ。
先ほど先生に検査結果の件お伝えしました。すぐに対応は難しいですが、今日中には伺いますと言っていました。
わかりました。(きちんと伝えてくれたんだな。今日中には先生も来てくれるみたいだし、よかった。)
このように、医師にも緊急性の程度を伝える事で時間の見通しが立ち、対応しやすくなります。
また、緊急性を確認し、すぐに対応できない場合はきちんと理由を伝える事で、相手にも安心感を与えることができます。
翌日、 念押しで・・・
あの後、先生とお話できましたか?
と確認しておくと、「気にかけてくれてたんだ」とさらに印象が良くなります。
ベテラン看護師になると、質問内容を聞いて一人で問題解決できる場合もありますが、新人の頃は質問された内容がわからなかったり、対応が難しい事が多いので、安易に返答しないようにしましょう。まずは緊急性を把握し、医師や先輩看護師へ報告、そしてレスポンスを迅速に丁寧に行うことを心がけてください。
信頼を得るには、誠実さが重要です。最後まで丁寧にやり遂げましょう。
次回予告
小児看護~新人ナースが親の心を掴むコツ②~をお伝えします。
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